襟を立てた少年

生きるのが楽しくて楽しくて仕方がない人へ

「女のいない男たち」

 

「色彩のない多崎つくると、彼の巡礼の年」から1年。9年ぶりの短編小説集

 

村上春樹著 「女のいない男たち」を読了した。

 

 

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村上春樹の作品を多く読みながらそれをなるべく公言しないように(ことにウェブ上では)心がけていたのは、いわゆる村上春樹ファン(春樹チルドレンと呼ばれている)の目が怖いからである。

 

 

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特に、好きな作家として真っ先に村上春樹を挙げる人に対して僕は強い警戒を持っている。思慮深く、混沌とした内面を抱えているとか、そういう人格のことは置いておいて、春樹チルドレンに「僕の作品に対する世界観」をとやかく言われたくないからである。

 

なんとなくだけど、村上春樹ファン同士って仲良くないイメージがあって、各々が自分の「作品に対する深い愛と世界観」に固執しているので、お互いの意見を受け入れられないところがある。

 

大学生が「『ノルウェイの森』映画めっちゃ良かったー!菊池凛子はまってるよなー」と言っただけで「それはどうだろう」とか「僕はそうは思わないけれどあるいはそうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。」とか、「やれやれ」とか文句を付け始める。あまつさえ「原作読んでないくせに」とか言い出す始末だ。

 

僕は「読み込んだ自慢をしたくない」のと、「作品の世界観を押し付けられたくなくて」村上春樹ファンと村上春樹作品の話を積極的に避けるのである。

 

 

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全作と、さらにその前作(1Q84)に関しては社会現象まで巻き起こすほど話題になって、小説が出ただけでニュースになるなんて村上春樹水嶋ヒロくらいだろうと思うのだけれど、僕は2つとも面白くないと思った。浅学無知ですいません。

 

例えるならMr.childrenの「SUPER MARKET FANTASY」を買って聴いた時のがっかり感に近い。

 

 

 

SUPERMARKET FANTASY [通常盤]

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とある作品に触れて「つまらない」と感じた時、その原因は基本的には「自分のレベルが低いから」か「作品がつまらない」かの二択だろうと思っていて、

 

しかも作品の対象が天下の村上春樹であるなら、やはり作品が悪いと称するのは浅はかなんじゃないかと思ってしばらく黙っていたけれど、でもやっぱり何度読んでもつまらなかったのでつまらないと堂々と言った方が(僕と世間と)お互いにとってグッドだと思ったので言うまでだ。

 

 

多崎つくると1Q84はつまらんかったです!!

 

 

 

 

折角の機会だから村上春樹についてもう少し話すけれど、僕も僕なりに高校時代からいくつか読んでいて、

 

 

面白かったのは

風の歌を聴け

1973年のピンボール(これは本が壊れるまで読んだ)

ノルウェイの森

海辺のカフカ

ダンス・ダンス・ダンス

・羊を巡る冒険

・世界の終わりとハードボイルドワンダーランド

 

つまらなかったのは

ねじまき鳥クロニクル

・1Q84

・色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年

 

 

これに「納屋を焼く」とか「めくらやなぎ」などを入れていくとキリがない上に重複するので割愛するけれど、現在読んだなかだとこういう感じになる。とにかく1Q84は絶望的につまらなかった。死ぬほど失礼だけれど。読んでいて時間がもったいないと思った数少ない小説だ。

 

 

余談だけど、そして本当に恥ずかしいけれど僕の「喋り方」と「文の書き方」は明らかに村上春樹の影響を受けているので、そうするとそんな僕の匂いを嗅ぎ付けて村上春樹ファンが張り合ってくるわけである。「僕の方が村上春樹を好きな自信があるのだけれど。」だとか言いながら。勘弁してほしい。

 

 

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さて、「女のいない男たち」は結構面白かった。

ノルウェイの森」のテーマのうちの一つでもあった「失われるということ」とか「遺された人の意識」「女性を失った男の心情」を色んな方向から描いていて、そこが面白かった。

 

村上春樹といえば独特の比喩があるけれど今回もそれは健在で「うわあそうくるか」っていう新鮮で面白い例えがどんどん出てきてそこも楽しめたと思う。キャラクターも結構多種多様で飽きなかった。村上春樹作品なのに。

 

 

村上春樹作品は人を選ぶのでこういうところで大々的にオススメはしないのだけれど、僕はあえて「夢であいましょう」を勧めて、「これが面白いと感じられないなら読まない方が良い」と言うようにしています。

 

 

夢で会いましょう (講談社文庫)

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