襟を立てた少年

生きるのが楽しくて楽しくて仕方がない人へ

思い出を生きるおばあさんのはなし

 

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おばあさんは毎日アルバムの写真を眺めることを日課としていた。
 
朝起きて夜寝るまで、とにかく写真を眺めた。自分の若い頃、結婚したとき、子供が生まれたとき、子供の成人式、子供の結婚式、孫の誕生、定年後の旅行...アルバムはいくらでもあったので、読み終わることなんかなかった。仮にあったとして、おばあさんはまた一冊目を手にとってまた読み始めた。
おばあさんにとって写真とは、時間旅行のようなものだった。
写真を見るだけで好きな過去に帰ることが出来る。夢のような時間だ。
 
 
おばあさんは朝から晩まで写真を見ることを日課にしていたが、その間も時間が流れていることにちっとも気付かなかった。写真にとらわれている人は、過去を想いすぎる人は、今を生きることが出来ない人だ。
 
 
 
 
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