襟を立てた少年

生きるのが楽しくて楽しくて仕方がない人へ

高校生の僕へ

 

 

前略

 

高校生の僕へ。

今日も坊主頭で陸上トラックを走り回っていますか。

僕は健康で、元気にやっています。

 

カーデザイナーになるのは結局辞めて、でもちゃんとデザイナーになりました。そういう意味では、夢をかなえたんだと思う。

 

高校生の君は、「デザイナー」って言ったら一種類しかないと漠然と思っていたけれど、実際には本当に細かに枝分かれしていて、その枝分かれた先も色んな種類があるんだと気付かされました。

それから高校で散々変人扱いされて、美大に入れば変人ばっかりだから上手くやっていけると思ったけれど、大学でも完全に変人扱いでした。これからもそうなんだと思います。

 

高校生の君はクリスマスシーズンに「欲しいものランキング」なるものを日記に書いていましたね。第一位は「彼女」だったようですが、男子校の君にそんなものは三年間出来ません。だから小学校のときに好きだった子のmixiを尋ねたりするのは辞めましょう。足跡ついてますよ。

 

今は彼女が出来て、楽しくやっています。

高校生の君は「こんなんだったらいいな」的な彼女の理想像を原稿用紙5枚くらいに書いて残しているけれど、気持ち悪くて読み直してないよ。出来てもいない彼女の名前まで設定するのは良くないと思うよ。

 

高校生の君は、二十歳すぎたらまるでさなぎが蝶になるように一気に大人になれると勘違いしているかもしれないけれど、実際にはそんなことはなくて、僕と君は完全に地続きです。大人になれた自信もなくて、色んなことに不安だらけです。自分は大人なんだろうかという不安は、しばらくつきまとうかもしれないです。

 

高校生の君は、勉強なんてちっともしなくてモンスターハンター2ばかりしていたかもしれないけど、今はビール片手にモンスターハンター4をやっています。

 

高校生の君は、今傍にいる大切な友達が、いつまで友達でいてくれるんだろうと不安になることがあるかもしれないけれど、今でもちゃんと関係は続いていて、進歩のないくだらない話をいつもみたいにしています。

 

高校生の君は、カメラに憧れてお年玉でコンデジを買って高校時代の思い出を沢山残してくれました。本当に感謝しています。そのカメラは昂じて趣味の領域を出て、カメラマンになったりもしました。

 

高校生の君は、いつもどこかで死を意識していて、死んだらどうなるんだろうとうなされることも少なくないかもしれないけれど、今僕はそれ以上に毎日が楽しくて楽しくて仕方がなくて、精一杯輝いています。だから心配しすぎないで下さい。

 

高校生の君の家にやってきた子犬は、今は白髪の老犬になって、ちょっと性格が頑固になりました。それでも帰宅したときは尻尾を振って顔をなめてくれます。

 

高校生の君の周りにいる何人かは亡くなって、何人かは重い病気にかかり、何人かは遠く離ればなれになり、また多くの人に出会います。仲良くなったり恋に落ちたり嫌われたりします。だから楽しみにしていて下さい。僕もこれからがさらに楽しみです。

それではまた。

 

敬具

 

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